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美輪明宏が語る寺山修司  私のこだわり人物伝 (角川文庫)美輪明宏が語る寺山修司 私のこだわり人物伝 (角川文庫)
(2010/06/25)
美輪 明宏

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感想:★★★★★

この本の見所は、美輪の視点からの寺山修司を伺い知れることと、
美輪と九條今日子の対談だ。
逆に、「毛皮のマリー」などが再録されているのは個人的には不要なのだけれど、
美輪明宏側から寺山にも興味があるって言う人にとっては、再録されている方がいいかも知れない。
内容としては、寺山ファンなら知っているエピソードや、聞いたことのある話などが多いので、これから寺山修司を知りたいという人にはとても向いていると思う。

さて、この本において、まず一番納得させられるのはここだ。
寺山が劇団「天井桟敷」を始めるとき、第一弾の劇で、美輪を主役に劇をやりたいと美輪を口説いた寺山に対し、美輪の返した言葉とそのやり取り。

「あなたは待っているのが嫌だから、能動的に自分から仕掛けていきたいんでしょう」
「詩の言葉一つひとつを、私たち役者を使って立体的に人に見せていきたいと思っているんでしょう」という私に、彼は「その通りです。あなたは恐ろしい人だ」といい、「そうよ、見かけの通りよ」と私は答えました。(p.17)


美輪の言葉は、寺山の衝動に対する的確な指摘だと思う。
寺山が演劇に熱心だった理由については、もちろん、寺山が子供時代を劇場で過ごし、根本的に演劇が好きだったのであろうことも理由としてあるだろうが、
寺山は身体が弱いこともあって、自分の言葉を評価される時を待つ時間などなかった、自分から仕掛けて、言葉を声に、演劇にして伝えなければという衝動があったのでしょう、という美輪の指摘にも納得するし、実際にその通りだったのだろうと思う。

何故寺山が劇団をやったのか?何故それほど演劇に熱心だったのか?という疑問を紐解くヒントに為り得るだろう。

この本では、美輪と寺山の出会い、「毛皮のマリー」の時のハプニングや舞台裏、美輪から見た寺山修司像、母について、またその母と「毛皮のマリー」とのつながり、三島由紀夫と寺山修司の比較などが分かりやすく書かれている。
特に、三島由紀夫と寺山の両方と交流があった美輪明宏の語る二人の比較や美輪を巡る二人のエピソードなどは大変興味深い。

九條今日子との対談では、出会いや新婚生活、離婚してから寺山が死ぬまで、更に死んだ後のはつとの関わり(寺山と離婚したにも関わらず寺山はつの養子になっている)などを、美輪の質問などを交えながら語っている。

九條今日子にも美輪にもサービス精神旺盛で優しかった寺山修司、
特に九條今日子の溺愛されぶりは、同じ女として羨ましいぐらいのものがあります。
寺山修司、かわいらしいです。

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